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電気自動車用バッテリーのリチウム採掘に関するニュースと英語表現

2023年2月12日

CO2削減のためのクリーンエネルギーとして電気自動車の需要が世界的に高まっています。

石油を使わずに電気で走る車は一見すると「クリーン」に見えるかもしれません。

しかしその自動車を作るために「環境汚染のリスク」も含んでいることを、我々は知らなければいけないかもしれません。

今回はそんなリチウムに関する海外ニュースと、そこから学べる英語表現をチェックしていきます。

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リチウム採掘と英語表現

リチウムという物質の特性と、電気自動車にどのように役立つのかを、英文から見ていくことにします。

英文メディアからの要約と、そこから気になる英語表現を抽出していきましょう。

Lithium is the lightest of all metals. Soft and malleable with a high capacity to store energy, it is ideal material to make lightweight, rechargeable batteries.

リチウムは、金属の中で最も軽い物質。柔らかく可鍛性に富み、エネルギーを蓄積する能力が高いため、軽量な二次電池の材料として理想的。

withの使い方に注目ですね。

前にきた名詞が「どんな状況なのか」を説明するときに使われます。

「it is ideal~to make~」「~は~を作るために理想的」となるフレーズです。

Overall, Australia, Chile and China produce 90% of lithium production in the world.

全体では、オーストラリア、チリ、中国が世界のリチウム生産の9割を生産している

「全体でみると」の表現が「Overall」。

これは日常生活でも使えそうなフレーズですね。

Argentina is the fourth largest lithium producing country with 5.6% market share and Brazil ranks 5th with 1.4% global lithium mining share. Portugal and US share the 6th spot each with 0.8% global share.

アルゼンチンは5.6%のシェアを持つ第4位のリチウム生産国であり、ブラジルは1.4%の世界リチウム鉱山シェアで第5位にランクされている。ポルトガルと米国はそれぞれ世界シェア0.8%で6位を占めている。

「~位」は4thや5thなど、数字の後に「th」をつけるのが定番のようです。

「占めている」はshare、「それぞれ」はeachになります。

The region straddling the borders between Argentina, Bolivia, and Chile has become known as the Lithium Triangle

アルゼンチン、ボリビア、チリにまたがるこの地域は、「リチウム・トライアングル」と呼ばれている

「~にまたがる」はstraddlingです。

「知られている」はknown as。

According to the U.S. Geological Survey, more than half of the world’s lithium reserves are dissolved in ancient underground water within the Lithium Triangle.

米国地質調査所によると、世界のリチウム埋蔵量の半分以上は、リチウムトライアングルと呼ばれる古代の地下水に溶けているという

「~によると」はAccording toです。この表現は学校英語でもよく見かけましたよね。

「~の半分以上は」はmore than half of。

「埋蔵量」はreserveです。

Global mining conglomerates are competing to grab the metal by pumping that water to the surface and evaporating it in the sun to concentrate the lithium carbonate that it contains.

世界の鉱山会社は、この水を地上に汲み上げ、太陽の下で蒸発させて炭酸リチウムを濃縮し、この金属を手に入れようと競い合っている。

「競い合っている」がare competing。

「手に入れる」はgrabです。

「くみ上げる」はpump。

「蒸発する」がevaporate。

「~の元で」がin the ~。

「濃縮する」がconcentrateです。

Every ton of lithium carbonate extracted from underground using this cheap, low-tech method typically dissipates into the air about half a million gallons of water that is vital to the arid high Andes.

この安価でローテクな方法で地下から抽出された炭酸リチウム1トンは、乾燥したアンデス山脈に欠かせない約50万ガロンの水を空中に放出してしまう。

「~から抽出された~」が~extracted from~。

「~を使って」がusing~。

「空中に放出する」がdissipates into the airです。

「~に欠かせない」がvital toですね。

この英文のポイントは、

【主語】

Every ton of lithium carbonate(炭酸リチウム1トンは)

【主語を説明する文章】

xtracted from underground using this cheap, low-tech method(この安価でローテクな方法で地下から抽出された)

【動詞】

dissipates(放出する)

【補足の文章】

about half a million gallons of water that is vital to the arid high Andes.(乾燥したアンデス山脈に欠かせない約50万ガロンの水を)

という構造になっています。

主語と動詞さえつかめれば、おおよその意味は分かる感じです。

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The extraction lowers water tables, and because freshwater often sits on top of salty water, this has the potential to dry up the lakes, wetlands, springs, and rivers that flourish where the underground water reaches the surface.

淡水は塩分の多い水の上にあることが多いため、地下水が地表に到達する場所にある湖、湿地、泉、川を干上がらせてしまう可能性がある

「抽出することで水位を下げる」はThe extraction lowers water tables。

「~にある」はsits on。

「~の上に」が on top of。

「~は~する可能性がある」は、~has the potential to~。

Argentina’s lithium rush is set to turn the region’s delicate ecosystems to desert.

アルゼンチンのリチウムラッシュは、この地域の繊細な生態系を砂漠化させることになる

「~することになる」は is set to。

「~に変える」はturn~to~。

The Indigenous people of the high Andes increasingly fear that the scarce water on which they rely for domestic use — and to keep alive the pastures on which their livestock depend — is being sacrificed in a global drive for green vehicles to fight climate change.

アンデス高地の先住民は、彼らが生活用水として、また家畜の放牧地を維持するために利用している希少な水が、気候変動と戦うために世界的に推進されているグリーン車の犠牲になることをますます恐れている。

「恐れる」はfear。that以下で「恐れる」内容を示しています。

「希少な」がscarce。正確には「乏しい」です。

「~という理由で頼りにしている」がon which rely for~。

「維持すること」がto keep。

「家畜が頼りにしている」が on which livestock depend。

「犠牲になる」が sacrificed。

「~を世界的に推進している中で」がin the global drive。

「気候変動と戦うためのグリーン車」がgreen vehicles to fight climate change。

総評

気候変動から地球を救うためのCo2削減の取り組みが、逆に地球の環境汚染を巻き起こす可能性が高いということ。

その一例が「電気自動車の材料のためのリチウム採取」であり、それが特定の地域で行われることで環境汚染だけでなく、そこに住む人々の生活をも脅かすリスクをもつということが分かりました。

その要因が「リチウムの採取の方法」によるものであることから(地下水を大量に汲み上げて枯渇させる)、専門家の間では別の手段を試みる動きもでているよう。

個人的にはこの動きが世界的に広がれば良いなと思いますね。

アメリカ本国でのリチウム採取と投資についての英語表現

次はアメリカ本国で採取されるリチウムに関するニュースと英語表現のチェックです。

アメリカではネバダ州のサッカー・パス鉱山でリチウムが埋蔵されており、これにアメリカ大手の車会社「ゼネラル・モーターズ」が投資を行うと発表。

同社は今後の需要が高まる電気自動車の生産に力を入れていることから、その材料となるリチウムの採取に取り組む姿勢を見せています。

ではそのニュースの要約と気になる英語を見ていきましょう。

General Motors said it plans to invest $650 million in Lithium Americas to secure access to lithium, a vital component of batteries for electric vehicles.

ゼネラルモーターズは、電気自動車用バッテリーの重要な構成要素であるリチウムを確保するため、リチウム・アメリカズに6億5000万ドルを投資する予定であると発表した。

「~する予定である」は」plan to~です。

「投資する」はinvest。

「~を確保する」はsecure access to~。

「重要な」がvital。

6億5千万ドルということは、日本円に換算すると、540億円になります。

かなり莫大な額の投資ですよね。

ゼネラルモーターズのリチウムにかける熱が伝わってきますよ。

それだけの投資が十分にペイする見込みはあるのでしょうか?

When the lithium is extracted from the Thacker Pass mine, which is the largest source of lithium identified in the U.S., and processed it will provide enough for GM to make as many as 1 million electric vehicles per year, the companies said.

米国最大のリチウム供給源であるサッカー・パス鉱山からリチウムを抽出し、加工すれば、GMが年間100万台もの電気自動車を製造するのに十分な量になると、両社は述べています。

「~から抽出する」がextracted from~。

「サッカー・パス鉱山」はThacker Pass mine。

「加工する」がprocess。

「~すれば~にとって~するのに十分な量になる」は、it will provide enough for~to make ~。

「~もの」はas many asです。

as many asは日常の会話や英文でもよく見かけますよね。

主に「量」「数」を示すときに使われるイメージがありますよ。

では最後です。

Lithium is a critical component for batteries because it has a very high energy density and withstands charging and discharging well, according to GM and Lithium Americas.

GMとリチウム・アメリカズによると、リチウムはエネルギー密度が非常に高く、充放電によく耐えられるため、電池にとって重要な成分です。

「重要な」はcritical。

「密度が非常に高い」がit has a very high energy density。

「耐える」がwithstands。

「充放電」がcharging and dischargingになります。

世界的に生産できる国が少ないリチウムだけに、自国内で確保できる量が一定であるならば、EVの生産に大きな弾みになりますよね。

車の売り上げでは日本車にその差をつけられているので、GMとしてはまさに起死回生の一手になるのかもしれません。

まとめ

電気自動車のエネルギー源となる駆動用バッテリーには、高価なリチウムイオンバッテリーが使われています。

世界的にも生産できる国は限られていますが、とくにアメリカが注視しているのは「中国との競争」。

「白いダイヤ」と呼ばれるリチウム生産量の13%を中国が占めており、鉱石からリチウムを取り出す精錬という工程では58%を握っていると言われています。

これに対抗するためにバイデン大統領は2022年4月に「国防生産法」を発表し、戦略物資におけるサプライチェーンの自国回帰を宣言しています。

バイデン米大統領、国防生産法の活用で重要鉱物の国内生産増へ

米中摩擦がより激しさを増す中、本文で取り上げたようなGMの大幅投資は一企業のビジネス上の問題以上に、国家としての生存をかけた争いになるのだと思います。

その一方でリチウムの採取には自然環境を大きく損なうリスクも持ち合わせています。

地下水を汲み上げる現在の方式など、ただでさえ地下水の枯渇が問題になっているアメリカで、さらに水不足による農産物の不作などに発展しかねません。

自然環境を守るために「自然を破壊する」というのは、日本でも山間部を切り開いて太陽光パネルを大量に敷設するメガソーラー計画と同じリスクを感じます。

ここでこそ人類の英知を活かして、より自然に優しいエネルギー確保の方法を作り出してほしいと思います。

英語のほうもリチウム関連のものを扱っていますので、今後も電気自動車関連の英語ニュースなどで取り上げられることが多くなると思います。

今回の英語チェックがそれに役立てば幸いです。

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