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【日本企業】株式投資や就職に役立つ「会社四季報」ワイド版レビュー

2024年2月17日

「四季報」の書籍紹介です。

株式投資はもちろん、就職を目指す学生の「会社選び」にも貴重な情報を提供してくれる本になります。

私も株式投資や業界の勉強をするときにお世話になっている「知識の書」。

ハンディサイズのものが一般的ですが、40後半になって小さな文字を読むのがしんどくなってきたので(涙)、一回り以上大きいワイド版を使っていますよ。

今回は四季報が初めてという方、ワイド版は見たことがないという経験者向けに「初心者がチェックすべきポイント」「ワイド版の雰囲気」を紹介していきましょう。

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四季報の読み方ガイド

冒頭の数ページ目にガイダンスが掲載されています。

四季報は収録されている情報が膨大なために、初心者はどこをどう読み込んでいけばよいのか皆目見当がつかなくなると思います。

そのために冒頭のページにある「読み方」はかなり役立つガイダンスになるかと。

会社情報の各ページにある指標や数値の意味や読み解き方、どこを見れば必要な情報が得られるのかなど、かなり詳細に網羅されています。

基本的な用語については以下で解説していきますが、それ以外のものは四季報ガイダンスをチェックするか、ネットでググることで理解が進むと思います。

会社名の検索の方法

掲載されている会社情報が4千社近くなるため(3935社)、まともに1ぺ―ジずつめくっていては日が暮れてしまいます。

そのため、本の最初に会社名が50音順に掲載された目次が用意されています。

冒頭はアルファベット順に、続いて和名で調べられるようになっています。

調べたい会社名にマーカーなどで線を引いておけば、後で調べ直す時に便利だと思いますよ(会社ページに付箋をつける方法も良いですが、会社名そのものが分からなくなるので、目次でのチェックがおすすめです)

株価指標

「四季報のどの情報を見て良いのか分からない」という四季報ビギナーの方は、とりあえずページ上の「株価指標」だけをチェックしておくと良いです。

とくにグラフ。

このグラフが右肩上がりの会社は「業績が伸びている」ことになりますから、まずはこれだけを抑えておくだけで株式投資の大きな指標になります。

あとは「株価」と「最低購入額」は抑えておきましょう。

その会社に投資をしようとする時「購入価格」になりますからね。

ちなみに個別銘柄を購入する時は「最低100株」の価格になります。

たとえば、

株価:1000円⇒1株が1000円

ということになり、

購入する際は

1000×100株=10万円

になるということです。

そのほかの用語は以下になります。

【PER】

株価収益率の略。

株価が1株当たり当期純利益の何倍かを表した指標。

収益面から「株式の割高・割安」を判断するために用いられる。

【PBR】

株価純資産倍率の略。

株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを見る投資尺度のこと。

現在の株価が企業の資産価値に対して「割高か割安かを判断する目安」として利用される。

PBRの数値は低いほうが割安と判断されている。

企業概要

会社の特色や設立年、決算日などの基本情報が記載されています。

基本情報の横に四季報スタッフによる「見立て」が書かれており、これが四季報の売りの一つになっています。

投資する会社の景気や業界などをチェックする時に見るべき箇所です。

下段には「本社の住所、従業員数、社員の平均年齢、平均年収」などが書かれており、学生の就職情報データとしても役立ちます。

株主情報

会社の株主に関する情報が記載されています。

株主比率を見ることで、その株主がどれだけ経営に影響を及ぼすかを知る目安になります。

海外投資家や個人投資家の比率もこの欄でチェックできます。

以下、用語を解説します。

<外国>

外国国籍の個人、外国の法律により設立された法人が所有している持株の比率

<浮動株>

1単元以上50単元未満の株主が所有している株式の比率

<投信>

投資信託に組み込まれている株式の比率

<特定株>

株主名簿の上位10名と役員がもつ自己株式の比率

この場合、一般の個人投資家は「浮動株」になりますね。

財務情報

会社の財務に関する概要を掲載しています。

以下にチェックすべき指標と解説を紹介していきます。

自己資本、自己資本比率=自己資金で会社を回せているかの指標

利益剰余金=社内の積立金。企業内留保ともいいます

有利子負債=借金のこと

ROE(自己資本比率)=株主が出資したお金を元手に、企業がどれだけの利益を上げたのかを数値化したもの。数値が高いほど、投資価値がある優良企業とみられる。一般的には10%を上回ると優良。

ROA(総資産利益率)=会社が持っている総資産を利用して、どの程度の利益を上げているかを示す指標のこと。5%以上が優良の目安とされる。

営業CF(キャッシュフロー)=本業による収入と支出の差額

投資CF(キャッシュフロー)=設備投資 や企業買収など、将来の事業拡大のためのお金の流れ。優良企業がマイナスであることが多い(設備投資にお金をかけているという意味)

財務CF(キャッシュフロー)=出資の受け入れ、金融機関からの借入などの資金調達のお金の流れのこと。財務CFがプラスということは「お金を調達している」ことになり、借入が増えていることを意味する。ゆえに優良企業はマイナスであることが多い。

とくに最後のキャッシュフローは企業の「お金の流れ」を示したものになるので、その企業の経営状況を把握する重要な指標です。

営業、投資、財務の各キャッシュフローのプラス、マイナスの組み合わせで、その会社の経営状況を大まかに把握することができます。

【優良企業】

・営業CFがプラス(本業で稼いでいる)

・投資CFがマイナス(成長のための投資を行っている)

・財務CFがマイナス(借金を返済できている)

【投資に積極的な企業】

営業CFがプラス(本業で稼いでいる)

投資CFがマイナス(成長のための投資を行っている)

財務CFがプラス(借金など資金調達が多い)

【問題のある企業】

営業CFがマイナス(本業で稼げていない)

投資CFがプラス(成長のための投資を行っていない)

財務CFがプラス(借金など資金調達が多い)

会社の業績と配当

決算期ごとの売り上げ高、営業利益、経常利益、純利益、株益、配当が記載されています。

個人的には「売上高」「営業利益」「株益」「配当」をチェックするようにしています。

この中で投資で得られる具体的な金額を示すのが「1株配」「配当金」

「1株配」は1年の決算期間を通じての1株あたりの配当金額を指し、「配当金」は1回あたりの配当金額を示しています。

「1株配」と「配当金」の金額が異なるのは、その会社が年に複数回、配当金を配るためです。

年間の配当金⇒業績の株配をチェック

株の保有期間の配当金⇒配当金をチェック

という感じですね。

四季報の紹介まとめ

以上が四季報をチェックする際に「重要」と私個人が考えるポイントになります。

四季報初心者の方や就職活動で利用を考えている方の参考になれば幸いです。

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